学習バンザイITエンジニアの精神安穏日記

ITエンジニアというより、IT系雑務者

高卒ニートが知識・金・コネなしで半年でプログラマになった経験談

自分と似た境遇の人もいるかも知れないので、自分の場合を世に放っておく。

※個人の経験です。

memo 2020-09-27 14:52:39に書いたものを2024年8月後半にブラッシュアップした。

概要

昨今ではプログラマになる方法についての色々な記事や宣伝があり、いろんな立場の人が書いている。

よく見るのは財力があったり、やる気がモリモリあったりする向けの方法である。

(2016年当時のインターネットには、ITエンジニアが稼げる!と言ってスクールへ誘導する記事が溢れかえっていた。今もそうか)

対象

  • 就労意欲もなく、社会不適合的な人。
  • パソコンなら自分の中で多少親しみあると思っている人
    • 例えば、下記の1個でも当てはまる人は親しみあると言って良さそう
      • htmlやcssちょっと書いたことある(自分のサイト持っている)
      • タイピング早い
      • ネット検索がまあまあできる
      • パソコンのソフトをまあまあ使ってきた
      • 掲示板を読んできた
  • 営業や接客のような人と関わる仕事が嫌だと思っている人。
  • プログラマが具体的に何するかは、知らんし、調べる意欲もない人。
  • やりたいことがないので、やりたいことが見つかったときに足しになることをしたい人。
  • 実家が細すぎて、まずキャッシュを増やさないと生物的に詰む可能性高いという危機感がある人。
  • 働くよりは、なんとなく何かを勉強したいと思っている人。
    • が、アルバイトたくさんやる中勉強するのもなんか違う気がする人。
  • 勉強が下手くそな人。
  • 本当はニートでいたいが実家が細くて無理な人。
  • 親が引っ越ししすぎて他に頼れる大人がゼロな人。

つまり、当時の私のような人向けです。

前提となる適性

  • ちょっとでも自発的に作ろうと思える人
  • 必要性を感じたら、しかたなくでも作れる人
  • プログラミング技術を生活に活かそうと思える人
  • IT技術全般に面白みを感じられる人
  • 自己投資意欲がちょっとでもある人

事前にやったほうがいいこと

プログラミングを継続する動機がないときついので、まずはwebで検索して手元でコード書いて遊んだほうがよい。

もし適正がなかったときのための、先行投資として5分程度でも概要を把握しておくと良いと思う。

で、大半の人は「黒い画面」に抵抗があると思うので、ブラウザから実行できるJavaScriptが良いかもしれん。

で、大半の人はパソコン持ってない可能性高いので、まずケータイから手軽に書いたプログラム確認できる、プログラムの結果がすぐビジュアライズされて反映されるような物があると好ましいかもしれない。

以下のサイトを使うといいかも(人によるが)。

▶ボタンを押すと、コードの実行結果が反映される。

editor.p5js.org

コード解説

function setup() {
  createCanvas(400, 400);
}

function draw() {
  background(220);
}

↑のbackground(220)という命令によって、背景色が灰色になってる。

まずはその程度の理解で良い。

リファレンス

p5js.org

作品例

いっぱい文字を書くとこうなる。

1秒間に何回かリフレッシュさせて、座標をずらして絵を描くことでアニメーション作っている。

  1. 雨と雷 editor.p5js.org

  2. まぶたの裏に出てくるあれ editor.p5js.org

  3. ミニゲーム(?)も作れる

https://umai-game.netlify.app

適正確認の最低限の投資はしてもよいかも

私の場合、知識ゼロで金欲しさに職業訓練校に行き、その後はちょっと働いて学校にでも行くかと思っていた。

ぎりぎり適正があったからなんとかなったものの、早いうちに適正確認の投資をして、合わなければ損切りするべきである。

これをしない人がいる(自戒)。

言語をどう選ぶか

言語は好きな理由で選べばよい。

私の場合、webに関心があったのでJavaScriptから勉強する方向で進んだ。

また、Rubyがなんか流行っててかっこよさそうだった&就職先多い&年収が高そうだったので、全く書けなかったがそっち方向の就職先選んだ覚えがある。

社会の流行によって需要供給は変動するので、ファーストチョイスは、資料が多い&仕事先多い&静的型付け言語のJavaあたりがいいんじゃないかとも最近は思った。

逆に静的型付けはみための情報量が多いので、動的型付け言語がいいかもしれない。

将来的にゲームが作りたかったら、そっち系を最初に選べば良い。

結局好みで選べば良い気がする。続けていけば、やむを得ず第二言語を学習することになる場合が多いため。

注意点

あくまで、高卒・ニート・知識なし・金なし・コネなしの人が食い扶持を得るためプログラマなる方法の一例である。

能力は普通な人間が、ゴリ押しでなる方法であり、

それなりに大変で、華やかでもないし、人によっては続けていくべきでないかもだし、あんまり楽しくないかもしれない。

世の中にはたくさんの道もあると思うし、何かしら好きなことを金にならなくても続けるほうが幸せかもしれない。

ということを先に述べておく。

どうやって?

上記状況の人であれば、職業訓練校がおすすめ。

職業訓練校択一の理由

  • 条件を満たせば、給付金がもらえる
  • 労働に対して意欲が薄いので、あんまり考えなくても誘導してくれる環境のほうがいい
  • 金がないので生活を維持するだけで勉強に手が回らなくなってしまう
    • アルバイトしながら受験勉強して失敗していたので、バイトしながら勉強する気にはなれなかった

資料

横浜であれば、これ。「地域名 + 職業訓練」で調べれば、出てくる。

www.city.yokohama.lg.jp

以下の条件を満たす場合、給付金を受け取ることができる。

  • 雇用保険被保険者ではない、また雇用保険の失業給付を受給できない
  • ② 本人前月収入が月8万円以下(※1)
  • ③ 世帯全体の収入が月30万円以下(※1)(※2)
  • ④ 世帯全体の金融資産が300万円以下(※2)
  • ⑤ 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  • ⑥ 訓練実施日全てに出席する

https://jsite.mhlw.go.jp/saitama-roudoukyoku/content/contents/001476098.pdf

おかげさまで勉強しながら食い扶持を得ることができた。

血税ありがとう。

資格は必要か?

ITパスポートとるべきという話があるが、必ずしもそうとは限らない。

本を読んでおいて勉強は一応したが、私の場合、会場に行くのがしんどくて結局とらなかった。

だが個人的には、基礎的な勉強を強制的に自分にさせるきっかけになるのでとったほうが良いと思う。

また、ITパスポートをとっておくことで、IT技術者はだんだんプライドが高くなってくるので、

プログラマなのに、ITパスポートのままはちょっとな...」

と思うはず。なので、そこから上位の資格をとるモチベーションになりやすいと思う。

ということで、より高度なIT技術を扱うきっかけになるので、とって置いて損はないと思う。

ポートフォリオは大事

企業に面接に行くときは、何かしらのポートフォリオを見せてやる気アピールをしたほうがいい

即戦力になる感を求めていると言っても過言ではない。

特に私のような何も持っていないタイプの人は

ポートフォリオは自己投資と思って作って、ゴリ押しと勢いで入社して、初任給をもらったほうが素早く元が取れる。

就労意欲が低い人は、いかに職にありつきOn the Job Traing に持ち込めるかが鍵。

とりあえず就職してしまえば、勝ちである。

意欲の低い人は、流れで頑張らざるを得なくなる状況に持ち込むことが大切。

最初から大企業は狙わず、人手が足りなそうな企業を狙うのも良い。よいマッチングである。

私の場合、人と喋りたくなかったし、履歴書を書くのもしんどかった。面接もなるべくしたくなく、吐きそうになりながら応募した最初の会社に入社した。

もちろん就職すると決まれば、ベストを尽くした。家でも勉強するようになったし、残業もたくさんした。

予想通り馬車馬のごとく働く優良社員となったので、問題なし。

入社させていただいた会社は、数名のおじさん+アルバイト数名で成り立つ中小企業であった。

私は一人の営業兼プログラマの方と中規模webアプリを2つ担当していたのだが、数カ月後その方は退職し、2アプリを専任(1人)することになった。

ミスしたときに別アプリ担当していた先輩社員の方のオーバーにキレられることが増え、耐えきれず1年で鬱になり辞めた。

当時は自分を責めていたが、今思うとさすがに無理ゲーだったと思う。

その後は反省し、履歴書や面接も多少楽しめるようになったので、再就職時には何社か回った。

事前状態

参考までに自分の状態を列挙しておくが、これに合致しているかどうかは関係ない。

最終的にいかに続けていったかどうか、が大事だと思う。

後で知ったことだが、職業訓練校には10人くらい生徒がいたが、その後プログラマを続けた人(本職をPGにした人)は私を含めて2人だけだった(もともとデザイン系の職の方が半分くらい)。

当時、私は30代前後の社会人がほとんどで、同い年はいなかった。一番若輩者となった。

比較的そもそものスキルレベルが低いわけで、職業訓練の成果物のデキも微妙だった。

周りの方がかっこいいモーションのボタンなど実用的なものをJavaScriptで作っている中、私は顔文字が現れては消えるみたいな用途不明の何かを作った覚えがある。

悔しさを感じていたが、現在進行系で結局一番続けたと思うので、そういうことです。

さて、以下、職業訓練を受ける前の状態です。

プログラマになる前のスキル

  • タッチタイピングはそこそこ速い(当時はe-typingで、Aよりちょっと上くらい)
  • やりたいことがよくわからない
  • とりあえず、社会が怖いので働きたくない
  • めちゃくちゃ勉強得意でもない
  • word excel パワポは高校の課題でやったことある程度
  • ネットサーフィンはよくする
  • 学力
    • 英語力は英検2級に1点足りなくて落ちた程度
    • 現代文は結構とれていた
    • 数学はセンター試験では半分くらいの点数だった覚え

プログラマに対するイメージ

  • とりあえず便利な技術で汎用性が高い
  • 座っているだけで楽そう
  • すごい何かを作れるようになる(ザッカーバーグ氏、ゲイツ氏、の影響)
  • 流行っている
  • 論理的である

プログラミング関連のの知識

その他の特筆すべき状態

  • 金もない、無一文に等しい
  • 食事提供と住居の提供があった
  • 図書館は近くて利用しやすい

こうやって書き出してみると、

ありがたいことに高校卒業時点でギリギリプログラマの適正はあったように思える。

例えば、中学の頃は自宅でネットサーフィンに勤しみ、高校の頃は文化系部活動でパソコン作業をそれなりにしていたという点で、素養がついていた。

もし仮にパソコンに全く触れずに運動系の部活に全振りしていたら、別の職業を選択していたかもしれない。

実際のプログラマになってみての感想

  • 向き不向きは有るけど、楽しめる人は楽しめる
  • 分野にもよるが比較的webやネットワークに詳しくなる
  • 英語の勉強になる
  • 腱鞘炎になる

成立しているのは運がよかった証

振り返ってみると、自分の場合、たまたまに環境に恵まれたと思う。

例えば、母がなぜかなんの脈絡もなくPCを買ってくれたり、職業訓練校の存在を教えてくれたりした。(そもそも母も職業訓練に行ってた)

母親は借金魔であったが、母親としてはナイスだったと思う。

環境が悪かったら、アル中パチンカスにならざるをえなかったかもしれない(一つの生命表現としてその道も悪いわけではないが、私の幼少期からすると好みの道ではないので、私にとってはなしという感覚)。

最後に

サンプル数1の例なので、これが絶対ではない。

私の場合、環境選定コストをケチったせいで、無駄な苦労をしたところがある。

学校や新卒のOJTで同じくらいの年齢の仲間と似たような志のもと切磋琢磨して技術を磨けるにこしたことはないとは思う。

ある程度頑張ったとしても、人生の初期からやってたり趣味にしていたりするガチ勢にも劣る。

場当たり的であり、人生設計も特にない。

そんな中でも、家族や友達の中でちょっとだけITに詳しくなれて、ちょっとしたものが作れてちょっと喜ばれるというおまけはある。

周囲からしたら頼りになる存在にはなるが、特にモテるということもない。

そんで、そんなに楽に稼げると思うな、とも思う。

けど、何もない人間にとって、夢を見やすい職業でもあるのも確か。

そして、何もない人間にも多少の軸をもたらしてくれるようにも思える。

素晴らしい書物・document・コード等を残してくださった先人たち、助かったっす。

最後に2

職業訓練校&自学ルートを通ると、このブログ内の雑多な記事のような出力結果になるかもしれないので、注意してください。